2011年10月05日

2011年11月演奏生活50周年CD「シャコンヌ」発売。

2011年11月9日演奏生活50周年・最新録音「シャコンヌ」が発売されます!
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AVCL-25746 定価3,000円(税込)

≪収録曲≫
1-3 ブリッジ:3つのインプロヴィゼーション
4 バッハ/ブラームス:シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ ニ短調 BWV1004より)
5-6 スクリャービン:2つの小品 作品9(プレリュード/ノクターン)
7 ドホナーニ:アンダンテ(習熟したピアニストのための12の短い練習曲〜第7曲)
8 パルムグレン:インテルメッツォ
9 リスト:ハンガリーの神
10 シュールホフ:アリア(左手のための組曲第3番より)
11 モンポウ:プレリュード第6番
12-16 吉松隆:タピオラ幻景 (舘野泉に献呈)

舘野泉(ピアノ)
[録音]2010年8月、12月、11年1月 エスポー(フィンランド)、セッロ・ホール

≪このCDに寄せて≫

 脳出血を患い右半身不随になってから間もなく10年になる。2年間のブランクを経て左手のピアニストとしてステージに戻ってからは8年の歳月が過ぎた。私は間もなく75歳になる。身体能力は10年の間に少しずつ柔軟性を取り戻し、日常の生活にはさして不自由は感じなくなったが、両手で演奏することは未だに出来ない。もっとも私は左手だけで弾いているという意識は最初からないし、片手になって不便と不足を感じたこともない。やっているのは音楽なのである。手が三本でも一本でも関係はない。今まで両手で弾いてきた膨大なレパートリーは、弾けなくなった今でも自分の血肉となって呼吸しているから、それを惜しむ気もない。   何に苦労しているかといえば歩くことである。毎日成るべく歩くようにはしているのだがすぐに疲れるし行動半径も限られてしまう。重い荷物は持てない。小さなスーツケースひとつを抱えてこの8年間演奏旅行をしてきた。最初のうちは歩ける範囲ということで日本国内が殆どであったが、そのうちにミュンヘン、ウィーン、ブダペスト、トゥールーズなどでも毎年リサイタルをするようになり、フィリピンやシンガポールなど東南アジアの国々にも行くようになった。世界中を歩けるのは嬉しいことには違いない。でもまた行きたいといえばアルゼンチンやブラジル、メキシコ、ペルーなど明らかに北半球と異なった文化風土を持つ南米の国々と、チベットやネパール、ブータンなどアジアの原点とも思える諸国だ。リヒテルは晩年シベリアの小さな駅舎で停まってはその土地の人たちに演奏をしていったという。それを、音楽を狭くして自分の中に立て籠もっていくと云った批評家もいるが、私はむしろ音楽の原点に立ち返り、自分と音楽を見直していく作業ではなかったかと思う。
 今回のCDに収められた作品のうちドホナーニ、パルムグレン、リストの3曲を除いてはすべて再収録のものである。私はいわゆる完璧主義にはまったく興味がないし、演奏は何百回重ねようと常に新しく生まれ出るものと思っているから、今度の演奏が以前のものよりよいという風にも位置づけてはいない。ただ、8年前にステージに復帰した時には弾けることが嬉しくて、その喜びだけで2年ほどは過ぎて行ったと思う。だがそのうちに左手だけで弾くことにはそれなりの難しさがあって、両手で弾くのと同じ姿勢では弾けないということが分ってきた。手首や肘の使い方、身体のバネの使い方なども違う。そういう要求を克服していくと作曲家達は表現領域を拡大して、また新たな挑戦を強いてくる。それが面白くて残りの年月も過ぎていった。呼吸をしていく、つまりフレージングが柔軟で弾力が出てきた点などはブリッジやバッハーブラームスの演奏の変化だろうか。吉松さんの<タピオラ幻景>はこの7年間で200回を超える演奏を重ねてきた。名曲中の名曲だと思う。演奏には空気や風や水のように自由でしなやかな動きが出てきたと思う。そのように変わって来た表現、それは技術が変化したから新しい姿が生まれたとも、求める表現に従って技術が進化したからとも云えるだろう。卵が先か鶏が先かの話にもなりそうだが、時の経過がもたらした変化には違いない。その変化を再収録のCDで確認したかった。
 ドホナーニ作品は左手の作品を研究しているウィーンのピアニストで音楽学者のアルベルト・サッスマン博士が見つけてくれた。昨年だろうか、ウィーンの出版社から彼が書いた左手の音楽についての360頁にも上る著書が出版された。間宮、林、吉松その他日本の作曲家の左手のピアノ曲についても多くの頁が割かれている。日本でも早く訳書が出て欲しいものだ。
 それでドホナーニ作品だが、この1年、毎日この曲を弾きはじめることから日課が始っている。毎日弾いても飽きることはなく、常にピアノ技法の成熟と同時に新しさを信じさせてくれる作品である。指使いの洗練されていること、手首や肘の使い方、圧力のかけ方など絶妙で学ぶところ多く、内声の扱い方なども素晴らしい。こうして賛美しているうちにまた数年が過ぎ去るのだろうか。
2011年8月 ヘルシンキにて 舘野 泉

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2011年07月26日

舘野泉最新CD情報2011

祈り・・・子守歌  舘野泉with平原あゆみ  

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AVCL-25730/2011年5月18日発売/定価¥3.000(税込)

フィンランディア賛歌が明滅する崇高な<祈り>、ロマンティックな<3つの子守歌>、ラテンの風薫るミニョーネに、子供たちの遊ぶ姿が目に浮かびそうな<アメリー>と末吉作品・・・舘野の左手が命の輝きをいとおしむように紡ぎ出します。 

舘野泉・平原あゆみ2011(C)武藤章.jpg

■収録曲
ライト:祈り*
ミニョーネ:左手のための14の小品より
セヴラック/末吉保雄編曲:《休暇の日々から》第1集より*
ライト:アメリーのための組曲
吉松隆編曲:3つの子守歌*
末吉保雄:いっぱいのこどもたち 

舘野泉(ピアノ)Izumi Tateno, piano
*with 平原あゆみ(ピアノ:三手連弾)Ayumi Hirahara, piano
[録音]201092日、4日&5 エスポー(フィンランド)、セッロ・ホール

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2010年10月21日

NEWS!!EMIレコーディングス・コンプリートBOXを発売!

演奏生活50周年(2010年)記念に「左手のピアニスト」として生きる舘野泉の、1970年代EMIに残した貴重な未発表音源を多数収録したコンプリートBOXをリリース。
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EMIレコーディングス・コンプリートBOX(CD24枚組+ボーナスCD2枚)
2010年10月20日発売
38,000円(税込) TOCE-56341
EMIのページへ

⇒タワーレコードのページより視聴可能です。
http://tower.jp/item/2765040/EMI


また、エイベックスからも同時発売です!
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http://www.avexnet.or.jp/classics/artist/tateno/
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2008年09月18日

コルンゴルト&ノルドグレン:左手のための組曲と協奏曲

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コルンゴルト:左手ピアノ、2つのヴァイオリンとチェロのための組曲
舘野泉(ピアノ)、高木和弘(第1ヴァイオリン)、ヤンネ・タテノ(第2ヴァイオリン)、アドリアン・ジトゥン(チェロ)
2005円8月タピオラ・ホールでのセッション録音
ノルドグレン:左手ピアノと室内オーケストラのための協奏曲(舘野泉に献呈/世界初録音)。
舘野泉(ピアノ)、本名徹二指揮、ラ・テンペスタ(室内管弦楽団)、
2005年7月、福島県、南相馬市民文化会館でのライヴ録音

舘野泉の左手によるCD第3作で、初の協奏曲・室内楽作品。コルンゴルトの「組曲」はマーラー直系のロマンティックな音楽で、5楽章構成、40分近い演奏時間を要する大作。ノルドグレンの「協奏曲」は、舘野泉の委嘱で書かれたフィンランド音楽史上初の左手ピアノのための協奏曲。小泉八雲の作品に触発されて書かれ、幻想的で神秘的な死生観を反映しています。

AVCL-25093 税込2,940円 「朝日新聞」試聴室・推薦、「レコード芸術」推薦。
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その左手のために(左手のためのピアノ作品集3)

“花”に向けられた詩人達の視線に触発された林光セヴラック的な大地への幻想が立ち昇る末吉保雄ジャズ・ジャイアンツへ独自のオマージュを捧げた谷川賢作
いずれも舘野泉の左手のために書き下ろされた作品です。
アンコールに、東洋風の哀調を帯びたシュールホフのアリアを。

林光:《花の図鑑・前奏曲集》ピアノ(左手)のために(舘野泉に)
ヒメエゾコザクラ/イヌタデ/イヌノフグリ/サンザシ/ハス/ツリフネソウ/フキ/ノイバラ
末吉保雄:《土の歌・風の声》(舘野泉の左手のために)
谷川賢作:《スケッチ・オブ・ジャズ》(舘野泉に捧げる)
ホット・ウォーター・ブルース(デューク・エリントンに)
ラウンジ・ミュージック(サンソン・フランソワに)
アイ・リメンバー・ジャンゴ(ジャンゴ・ラインハルトに)
ア・コラール・フォー・カーラ(カーラ・ブレイに)
スポンティニアス・コンバスティヨン(ジャック・ルーシェに)
[ボーナストラック]
シュールホフ:組曲第3番(左手のための)より アリア

[録音]2006年9月1日〜3日カウニアイネン(フィンランド)
AVCL-25119 税込3,000円 SACDハイブリッド 2006年12月20日発売
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2008年08月22日

CD発売:アイノラ抒情曲集

1953年生まれの作曲家・吉松隆が初めていったピアノによるソロ・コンサートは、舘野泉のリサイタル(1972年頃)でした。後に吉松はシベリウスの交響曲第6番を聴いて作曲家を志し、舘野はシベリウスの母国フィンランドを拠点に国際的な活動を始めます。日本シベリウス協会などで接点のあった二人ですが、舘野から吉松に初めて作品の委嘱があったのは、舘野が脳溢血で倒れ、左手での活動を再開してからでした。吉松が積年の思いを吐露するかのように生み出した左手のための作品群が、ここに一枚のディスクに結晶しました。

吉松隆:アイノラ抒情曲集 作品95<舘野泉に捧げる>(演奏:舘野泉)
ロマンス アラベスク バラード パヴァーヌ
モーツァルティーノ パストラール カリヨン吉松隆:4つの小さな夢の歌(三手連弾/舘野泉+平原あゆみ)
春(5月の夢の歌) 夏(8月の歪んだワルツ)
秋(11月の夢の歌) 冬(子守歌)吉松隆:プレイアデス舞曲集4(平原あゆみ)
前奏曲の記憶 静かなる雨の雅歌 西に向かう舞曲
間奏曲の記憶 遠く暗い牧歌 東に向かう舞曲
アレルヤの季節吉松隆:ゴーシュ舞曲集 作品96<舘野泉に捧げる>(舘野泉)
ロック ブルース タンゴ ブギウギ
カッチーニ:アヴェ・マリア(左手のための/吉松隆編曲)
シューベルト:アヴェ・マリア(左手のための/吉松隆編曲)
シベリウス:フィンランディア賛歌(左手のための/吉松隆編曲)吉松隆:子守唄(三手連弾/舘野泉+平原あゆみ)

録音:2006年12月5日〜7日 南相馬市民文化会館(ゆめはっと)[DSD Recording]
発売中 3,000円(税込)
posted by JapanArts at 18:29| CD発売情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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